パリ・サンジェルマン(PSG)対バイエルン、アトレティコ対アーセナル。チャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグは2試合とも目の離せない好勝負だった。

 5-4のスコアで2戦目に臨むことになったPSG対バイエルンは、一言でいえば撃ち合い。攻めすぎてしまったバイエルンがその分、撃ち返された格好だ。とはいえバイエルンにとってはよい終わり方だった。2連覇を狙う昨季の覇者PSGに5-2とされてから2点取り返し、1点差に詰めよる試合展開は、アウェーという環境を考えれば同点以上の価値を感じる。

 よかった点はどこか。長期的に見れば、攻撃的サッカーに舵を切った点にある。バイエルンと言えばかつては5バックで守る守備的サッカーだった。象徴的だったのは、チャンピオンズカップ時代を含めて通算4度目の優勝を飾った2000-01シーズンになる。

 準決勝で敗れたレアル・マドリードのロベルト・カルロスは試合後、バイエルンのサッカーを「サッカーを壊す気か」とバイエルンの守備的サッカーを痛烈に非難した。そこから25年後の現在は、それとは真反対のサッカーをする。PSGをも上回る、クラブ史上最高と言いたくなる攻撃的サッカーをした。

 それを象徴するのが、ミカエル・オリース(右・フランス代表)とルイス・ディアス(左・コロンビア代表)の両ウイングだ。このサイドからの崩しにPSGは手を焼くことになった。特に目を惹いたのは今季、リバプールから加入したルイス・ディアス。対峙するアクラフ・ハキミ(モロッコ代表)を自慢のドリブル&フェイントで翻弄。圧倒的優位に立ったことが、チーム全体に波及した格好だ。サイド攻撃の威力と両サイドのバランスはこれまでで一番いい。攻撃的サッカー度が過去イチいいといいたくなる理由はここにある。

 5-4というスコアはエンタメ的にも申し分なかった。第2戦がどうなるか定かではないが、サッカー人気は、こうしたハイレベルの撃ち合いを世界のファンにご披露することによって保たれる。面白いスポーツとしていっそう広く、認知されることになる。
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